2015年4月12日日曜日

小中一貫教育について

姫路市の小中一貫教育は、平成21年(2009年)に白鷺小中学校をモデル校として始まりました。
城南小学校と城巽小学校を廃止して、白鷺小学校(旧城南小学校校舎)を設立し、校舎隣接型の4・3・2年型の一貫校です

開始以前に、地元を巻き込んでの議論は平成19年から始まりました。城南・城巽小学校とも各学年単数クラスで、全校生徒が100人程度まで落ち込んでいましたから、小中一貫教育の内容と学校の統廃合の2つが同時に議論されることになりました。

さて、小中一貫教育とは何でしょうか。一言でいえば9年間を見通した教育ということになります
小学校と中学校では、それそれの教育が完結して、次のステップに移る と考えられてきましたが、
それは密接につながっていることへ、変えて行くことだったのです。
小学校の先生と中学校の先生は、どのように教えているかを互いに知らずに教育を行ってきました。教え方の違いがあること、ノートの取り方一つでも違います。子どもたちは教え方のギャップを自力で乗り越えていたということに、気づかすに進めてきたわけです。

従って、小中一貫教育の大きな目的は、教師がまず変わらねばなりません。中学になって急に解らなくなったのは、小学校でのつまづきや学びを考えずに、同じスタートラインにならんで新たな知識を加えていたためと考えられます。小中の連携がないと小学校での教え方が悪かったとか、小学校ではできていたのに、中学校での教え方がまずいので伸び悩んだとか言うことが生まれるのです。教師が互いの違いや共通点を確認し、9年間での目標を共有して教えることが、9年間を見通した教育なのです

今までは小学校の中学校の教師が一緒に教育を考える発想がありませんでした。小中一貫教育は、9年間を見通すことで、重複や欠落がなくなります。また、例えば社会科で出てくる円グラフを算数では扱っていなかったりというような、相互関係にも配慮ができるようになってきました。
ノートの使いか方も、小学校から指導して、中学校でも基本が変わらないなど、様々な取り組みも行われるようになっています

統廃合は今後子どもの数が減って行けば、教育の質と経済性のバランスから、いずれは考えていかねばならない問題です。特に中学校ではやはり1学年3クラスの確保が望ましい。クラス数が減少すると、数学の先生が理科も教えるといったことが生じます。
白鷺校区で問題となった統廃合は、いずれ他地域でも検討に入り必要が生じますが、もともと一つの小学校か別れたことや、開設時に校区外募集を行うなど、モデル校としての位置づけで、試行するために一定のボリュームが必要でもありました。

白鷺の小中一貫教育は今年7年目に入りました。教育効果が高まり、それによって校区内の居住者が増え、、今では校区外からの募集は停止されています。
この質を高める取り組みで、姫路市全体の教育レベルがより良いものとなって、教育都市姫路として歩むことが、非常に重要だと思っています
なお、以上は、今里が関わってきた中での見方です。

姫路市の具体的取り組みは下記アドレスで
 http://www.city.himeji.lg.jp/s110/2212766/_16310.html

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